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2024/09/26

中小企業におけるOKRの導入とその効果

OKRとは

OKRの基本概念

OKRとは、「Objectives and Key Results(目標と主要な結果)」の略称です。

「達成目標(Objectives 以下O)」と
その達成度を測る「主要な成果(Key Results以下KR)」を設定して、
企業が目指すべき目標と社員一人ひとりの目標をリンクさせることにより、
すべての社員が一丸となって同じ方向を向いて重要課題に取り組みます。

 

OKRのObjectiveは、組織がどのような状態になっている必要があるのかを表したもので、
基本的には定性的な目標が推奨されています。

OKRでは、基本的に60%~70%の達成でよしとするチャレンジ目標を立てることが推奨されます。
このような目標を「ムーンショット目標」と言います。

Objectiveにどのように近づいているか、
という達成状況を測るための主要成果がKey Resultsです。

達成状況を測るための指標であるため、
K定量的なものとすることが推奨されます。

 

OKRは、会社の重要課題を解決する目標に全員で挑む取組ですが、
OKRイベントで頻繁にKRの達成度合いをチェック・修正するしくみを運用しながら、
組織全体の目標の達成と社員の成長を同時に目指す組織マネジメントです。

 

OKRツリー図

OKRの歴史と導入企業

目標管理の方法として、MBOKPIなど様々な方法がありますが、
これらは主に現状の先にある未来を実現するのに適した目標管理制度です。

しかし、複雑で変化のスピードが早い現在では、
これまでの目標管理制度が上手く機能しないことが増えてきました。

そのような状況の中で創造性を発揮し、短期間で新しい変化を生み出す目標管理制度の必要性が生じてきたためにOKRが生まれました。

OKRは主要市場でライバル社に押され、存亡の危機にあったインテルで生まれました。

従業員の半分を動員したOKRで、
シェアを劇的に回復し、市場を制することができました。

当時インテルで働いていたジョン・ドーアが、
Googleに乞われてOKRの導入を行い、
以降、GoogleのマネジメントはOKRで行われています。

日本でも、メルカリ、ユーザーベース、日立製作所などがOKRを導入しています。

 

中小企業がOKRを導入するメリット

効果が出るスピードが速い

企業規模が大きくなると、
OKRの階層が5以上になったり、適切な目標を立てる難易度があがります。

一方で、中小企業では多くの場合OKRは3階層までです。
OKR設定や教育にかける時間も少なくて済むため、導入スピードは速くなります。

また、これまでマネジメントに取組んでこなかった企業では、
OKRに取り組むことで大きな成果が上がることが期待されます。

目標を起点にビジョンが浸透する

OKRでは、会社のビジョンに対する現状の課題を解決する目標を設定します。

個人の目標も、会社のミッションやビジョンに紐づけて設定するため、
結果としてビジョンが浸透します。

中小企業では、
そもそも仕事の目標が共有されていることも多くないため、
チームで適切な目標を設定し、共有することが、競争力の強化につながります。

 

部門間が協力しやすくなる

OKRは、会社のビジョンに紐づいた目標を、社員全員が共有するしくみです。

OKRを導入すると、会社全体の目標の達成に向かって、
自分の部署だけでなく、他の部署の目標も意識するようになります。

結果として、部門間協力が自然とできるようになります。

 

生産性の向上

中小企業では、全社員が共通の目標を追うというマネジメントを行っている企業は多くありません。

適切な目標に集中して仕事をすると、一人一人の生産性は向上します。

OKRを導入し、継続的に評価・運用を続けると、
PDCAサイクルが回るようになり、改善活動を通じて生産性が向上します

 

社員育成ができる

OKRを導入すると、会社の目標達成に向けて、
従業員は普段はやらないことをやる必要に迫られます。

また、チームの目標や個人の目標が明確になるため、
各人に当事者意識が芽生えます。

当事者意識をもって、普段やらない新しいことに挑戦することが、
従業員の成長につながります。

また、管理職(リーダー)は、
OKRの運用を通じてマネジメント能力が向上します。

 

中小企業のOKR導入事例

事例1:従業員が20名の建設業

OKRは2層目まで全従業員参加で作成。
2週間に1回、ウィンセッションとチェックインを併せたミーティングを開催。
ミーティングは、KRの進捗と達成したことを共有。
OKRオーナーが進捗や取り組みに対してフィードバックを行う。

事例2:従業員170名の食品・エネルギー関連事業

当初6カ月はOKRの知識を含めたマネジメント研修を行う。
全社~個人まで、5階層のOKRを設定。
運用は部門・各課で、運用しやすいように設計。
その過程で、不要な会議などはOKRイベントに統合した。

 

中小企業向けOKR導入ガイド

初期準備と計画

初期準備

OKRは、会社全体のビジョンに合わせて個人目標を設定していくため、
会社のなかでミッション・ビジョン・バリューといったものが共有されていないと
全体として繋がった目標を立てることが難しくなります。

OKR導入前に、会社の規模に応じて、
ミッション・ビジョン・バリューを見直す必要があります。

また、何のためにOKRを導入するのかという目的が明確でないと、
下層に進むにつれて目標の粒度がバラバラになり、全体が繋がった目標を立てることが難しくなります。

ミッション・ビジョン・バリューと導入目的を明確にしましょう。

また、OKR開始までにOKR運用マニュアルを作成しておくと、
初期からPDCAサイクルがまわるようになるため、OKRマニュアルを作成しましょう。

 

計画

まず、一部門だけ導入するのか、それとも全社で一気に導入するのか。
チームのOKRにとどめるのか、個人個人までOKRを設定するのか。

OKRの導入範囲を決定します。

次に、OKR推進チームを決定し、OKR推進チームがOKRに取組みます。

 

初めてのOKR設定

初めてOKRに取り組む場合は、
多くても2層目OKRまでの設定にとどめます。

限られた部署・メンバーが推進チームとなって、
3か月間学びながら取り組んでみることが重要です。

3カ月が終了した後の振り返りで、
改善点を話し合い、次の3カ月に活かしましょう。

 

OKRのトラッキングと評価

OKRでは、毎週達成度に対して評価を行います。

毎週、目標に対してどういう状態・結果にあるのかを測り、目標の達成を目指します。

さらに、3カ月ごとにOKR結果レビューを行い、
KRの達成度を確定して、目標との差を次のOKRに活かします。

また、OKR運用改善ミーティングOKRの運用を振り返り、
効果的な運営できるよう改善をほどこします。

実際の運用から生まれた課題や知見を活かしながら、
OKRマニュアルを改定していきます。

人事評価との関係

OKRはチャレンジ目標を推奨しているため、
既存の目標管理・評価制度と結合させようとするとOKRの効果を十分に発揮できません。

ただし、OKRを一部人事評価の評価対象としている企業もあります。

・マネーフォワード

目標達成度そのものではなく、
目標に対するアウトプット内容を人事評価の検討材料に加えています。

・ユーザーベース

ジョブ型雇用を採用しており、
OKRの達成度はジョブグレードの決定に影響を及ぼしているが、
OKRの達成度が処遇のすべてを決定しているわけではない。

 

OKR導入時の注意点

OKRは新しい組織マネジメントですので、
導入時はうまくできないこともあります。

導入時に気を付けるポイントを紹介します。

目標が適切でない。

OKRを設定していくと、

の設定は得意だけど、KRの設定が苦手な人。
KRの設定は得意だけど、の設定が苦手な人
・全く目標が書けない人

など、すべての人が適切な目標を設定できる訳ではありません。

というより、初めから適切な目標を設定できる人のほうが稀です。

さらに、日本のビジネス文化では、目標達成率が100%であることが評価される傾向があります。

しかし、OKRは達成率が70%〜80%程度を前提とした挑戦的な目標設定を求めるため、
「達成できない目標」を掲げることに対する抵抗感から、
失敗を恐れて挑戦的な目標を避ける傾向があります。

 

適切な目標を立てるには

うまく目標が立てられないのは、人にはそれぞれ強みに違いがあるからです。

強みに違いがあるので、全体として適切なOKRの設定はなかなかできません。

そういった場合は、チーム全体で強みを活かす必要があります。
チーム全体で目標を立てれば、より適切な目標が設定できるようになります。

チームの強みの活かし方はこちら

挑戦的な目標を立てることに対して抵抗感を感じるメンバーが多い場合は、
まずは必達目標を掲げることも考えましょう。

OKRが漠然としていたり、
全社OKRに対して適切でない部門等OKRも散見されます。

そういった場合は、そのチームの上層のチームや、
他の部署のOKRを見たり、相談しながら、
タテ・ヨコから見て適切な目標を立てましょう。

 

社内コミュニケーションの改善

OKRは、組織マネジメントのフレームワークです。

OKRを機能させるためには、フレームワークの教科書通りに運用する必要がありますが、
今まで1on1や、チームミーティングといった、
マネジメントに必要なコミュニケーションができていない場合には、
コミュニケーションの質・量の両面で改善が必要です。

 

コミュニケーションを改善させるには

OKRをうまく機能させるためには、
すべてのリーダーにポジティブアプローチの意識や、
コーチングティーチングのスキルが必要です。

スキルが身についていない場合は、
社内研修などを行って、OKRに必要なコミュニケーションスキルを身につけましょう。

 

継続的な改善

OKRは、日本人にとって新たなマネジメントです。

目標の設定やコミュニケーションだけでなく、
運用方法も新たに設計していかねばなりません。

運用改善ミーティングOKR評価レビューの結果を全社で共有して、
運用の改善を図っていきましょう。

 

OKR導入に役立つ書籍紹介

OKRを導入するにあたり、参考になる教科書をご紹介します。

図解入門ビジネス最新目標管理フレームワークOKRの基本と実践がよ~く分かる本(How-nual図解入門ビジネス)

OKR導入前のポイントから実践例・導入企業の紹介まで、
OKR導入の全体像がもれなく分かる書籍です。

 

最短最速で目標を達成するOKRマネジメント入門

OKRの導入や運用について分かりやすく解説されています。

運用イメージをつかむのに最適な書籍です。

 

成長企業は、なぜOKRを使うのか?

OKR導入から運用までの各センテンスについて、
それぞれのポイントを具体的な企業事例を交えて紹介しています。

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