そもそもOKRって目標管理制度?
OKRとは、「Objectives and Key Results(目標と主要な結果)」の略称です。
「達成目標(Objectives 以下O)」とその達成度を測る「主要な成果(Key Results以下KR)」を設定して、企業が目指すべき目標と社員一人ひとりの目標をリンクさせることにより、すべての社員が一丸となって同じ方向を向いて重要課題に取り組むことを目的として行われ、一般的には高い目標を実現するための目標管理制度と言われています。
OKRの特徴
Objectiveの特徴 |
OKRのObjectiveは、誰がどのような状態になっている必要があるのかを表したものであり、基本的に定性的なものとすることが推奨されています。
現状の延長線上にある目標ではなく、企業やそこで働く人々がワクワクするような、野心的な目標を掲げましょう。
会社の野心的な目標が、社員一人ひとりの「目標が達成されたときの状態」にまで細分化されるため、従業員の行動が、企業の目指すべきビジョンとつながった行動となります。
ビジョンとつながった目標とリンクして日々の仕事に取組むので、企業ビジョンの共有が進むとともに、高い目標の実現につながります。
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Key Results |
Objectiveにどのように近づいているか、という達成状況を測るための主要成果がKey Resultsです。
達成度を測定するためには、定量的な指標である必要があり、どのような事が実現できたら、Oを達成したと言えるのか?を考えて、測定可能なKRを3~5個程度設けます。
Oが野心的な場合、3ヶ月の達成自信度が5割程度のKRを設定する必要があります。
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ムーンショット目標が推奨される |
目標管理の方法として、MBOやKPIなど様々な方法がありますが、これらは主に現状の先にある未来を実現するのに適した目標管理制度です。
しかし、複雑で変化のスピードが早い現在においては、これまでの目標管理制度が上手く機能しないことが増えてきました。そのような状況の中で創造性を発揮し、短期間で新しい変化を生み出す目標管理制度の必要性が生じてきたためにOKRが生まれました。
OKRでは基本的に60%~70%の達成でよしとするチャレンジ目標を立てることが推奨されます。
このような目標を「ムーンショット目標」と言います。
メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が、高校1年生のときに、「8球団からドラ1指名」という目標を立てたのは有名な話です。目標を立てた時点では、実現できるか分からない目標に、毎日取組むこが、圧倒的な成果と成長を生むことを示す1つの例と言えるでしょう。
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目標を見える化し、ツリーで繋げる |
OKRでは、会社全体のカンパニーOKRから部門・部署、個人のOKRまでの「つながり」を明確にします。全社のOKRが個人に共有されることで、会社目標と個人目標のベクトルがそろいます。
会社のビジョン実現に必要な一つの目標に、一人ひとりが集中して取り組むことにより、結果として高い目標を達成します。
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高い頻度で目標を振り返る |
OKRでは、3ヶ月で目標を設定し、1on1を中心とした各種チームミーティングを通じて、週次~月次の頻度で達成度合いの振返りを行います。
目標達成に向けて継続的にKRをチェックし、軌道修正を行うことで、目標の実現可能性が高まります。
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まとめ
OKRは、会社の重要課題を解決する目標に、全員で挑む取組ですが、タテヨコのつながりを意識して、OKRイベントで頻繁にKRの達成度合いをチェック・修正するしくみを運用しながら、組織全体の目標の達成と社員の成長を同時に目指します。
OKRイベントを通じて、経験学習サイクルをまわして、社員を成長させながら、目標達成する力の高い組織を創っていく意味で、OKRは組織マネジメントの手法であると言えます。